豊川稲荷は愛知県の東側の豊川市にある曹洞宗の寺院で「円福山豊川閣妙厳寺」(えんぷくざんとよかわかくみょうごんじ)といい、商売繫盛の神様として全国的に知られています。
木々に囲まれた豊川稲荷の境内の広さは31,151坪、東京ドームの約2.2倍、本殿をはじめとする諸堂は13程あります。
日本三大稲荷のひとつに数えられる豊川稲荷は、ご利益を願う参拝者が年間およそ500万人訪れているので、お正月は大変なにぎわいになります。
幼い時から初詣には家族そろってお参りをすることが恒例で、普段家族全員一緒に外出はなかなかむつかしい事なのでとても楽しみでした。
その頃豊川稲荷にはハトが沢山いて、持って来たお米を足元にまくと2.30羽があっという間に集まるのが楽しみで、私達の子供もよく豊川稲荷には、お米を持って遊びに連れて来ていました。
馴染み深い豊川稲荷についてはお任せください! 地元民の目からの情報をお伝えしていきますね!!
本殿には「吒枳尼真天」をお祀りし、法堂にはご本尊の千手観世音菩薩を安置し、山門には寒厳禅師作の「吒枳尼真天像」を山門の鎮守としてお祀りしています。
豊川稲荷参拝では、ご利益を頂き誓願成就できますように、これからご案内とご紹介をさせていただきます。
総門を入って左手には鎮座した大きなきつね、その前には大きな鳥居が立ち本殿までの参道には二つ鳥居があり、寺院ですが鳥居があります。
「寺院なのに鳥居があるのはなぜ」と「正式なお参りの仕方」など、一般にはあまり知られていないお話もしていきますね。
豊川稲荷は愛知県の南東にありその魅力と詳細
豊川稲荷参拝するからには、しっかりとご利益を頂いて帰路につきたものです!!・・・今から数多くあります豊川稲荷のご利益と魅力をご紹介させて頂きます。
総門の扉はケヤキの木の一枚板で作られており一枚が表、もう一枚が裏となっていて表はケヤキ独特の如鱗(うろこ)のような木目のふくらみがあり、裏はへこんでいます。
門に入る時に扉のへこみを撫でて「マイナスの運気」を吸わせる。
門から出る時扉のふくらみに触れて「幸せの運気」をもらうと豊かな人生が送れるとされています。
奥ゆかしい総門を入ると目の前に広がる広い境内、すぐ前にはなぎの木があり、縁を結び、一生お金に困らない木と言われていますのでなぎの木も触っておくといいですよ。
なぎの木の左手を見ますと鎮座する大きなキツネ、そのキツネに圧倒されながら、第一の鳥居、次に第二の鳥居をくぐり緩(ゆる)い坂道を登ればその先が本殿となります。
この第一の鳥居から本殿までの参道が一直線ではなく途中屈折していますが、これは直線に結ぶと”エネルギーの流れが強くなりすぎる”という風水によるものでしょう…これを防ぐためにずらしてありますね。
本殿の中は内陣、般若殿、施主殿となっており、参拝を終えて階段を一段降り右側の扉を見ますと、浮き出たような松と鶴の彫刻、そして本殿右側の昇り龍と本殿左側の下り龍の彫刻、これらの彫刻は是非見られると凄さには感動しますよ。
主な建物
・山門(入母屋造桜門・今川義元寄進)
・本殿(入母屋造重層屋根に妻入りの大規模な堂宇に吒枳尼真天が祀られる)
・法堂(妙厳寺本尊の千手観世音菩薩像を安置)
・瑞祥殿(信者接待用の1階は休憩室、2階は研究道場と250畳程の広間)
・最祥殿(信者接待用の400畳の広間)
・寺宝館(寺所蔵の文化財を保存)
その他に鎮守堂、鐘楼堂、(法堂、位牌堂建設工事中)、万燈堂、弘法堂、大黒堂、奥の院、景雲門、三重塔、などの諸堂があります。
山門を入った先の正面の法堂には妙厳寺本尊の千手観世音菩薩像が祀られています。
本殿近くの登坂の中程の右側には妙厳寺庭園があり、そこから見る本殿は凛として素晴らしいです。
豊川稲荷は別院として、北海道、東京都、神奈川県、大阪府、福岡県にもあり、修行道場として僧堂を設置している豊川高等学校を運営していましたが、現在は近郊に移転して跡地は参拝客用の大駐車場となっています。
・1つ目の鳥居と2つ目の鳥居の中間左側
・本殿右側を降りて進み万燈堂の手前左側の千本幟の参道を少し進み右側
・総門を入ってすぐ右側を少しばかり進み右側
・トイレ3ヶ所には乳児用のおむつ替えベット有り
豊川稲荷の鎮守として本殿に祀られている「吒枳尼真天(だきにしんてん)」は江戸時代から庶民の間で家内安全、商売繫盛を願う信仰が全国に広まり、現在も大勢の人がご利益を願って参拝に来られています。
豊川稲荷は寺院なのに鳥居があるのはなぜ?
日本に仏教伝来以降、外来の仏教信仰(元々インドで起こったもの)と日本固有の神の信仰とを融合調和させようとする教説(神仏習合)思想により、神社に神宮寺がつくられ読経をしたり、仏像を置いたり、菩薩号(八幡大菩薩など)をつけたり、寺に鳥居をたてたりの習合思想が見られました。
このように豊川稲荷は寺院なのに鳥居があるのは、仏教信仰と神の信仰とを融合調和させた神仏習合思想によるものだからです。
神仏習合思想は明治維新の神仏分離政策まで続きました。
豊川稲荷の鳥居の側面には、寺を示す「卍」が刻まれていますが、これは「神社ではなく寺院です」の標示です。
江戸時代には仏教的要素を神道から除き、神道の優位を説く思想が盛んとなり、明治維新政府が発令した「神仏分離令」の政策により、神仏が分離されるまで神仏習合した思想は、約1000年間人々の間に広く浸透した神仏習合でした。
・神社は「アマテラス」「スサノオ」などの神様がお祀りされていて、私達は拝殿に向かって参拝をします。鳥居があるのも特徴です。
・仏教は「釈迦如来」「阿弥陀如来」「観世音菩薩」などの仏様がいらっしゃいます。
仏教は日本のものではなくインド発祥の宗教です。
私達が参拝に行くときは法堂に安置されている仏像の御本尊の千手観世音菩薩にお参りをします。
豊川稲荷の正式なお参りの仕方
豊川稲荷のお参りは、寺院ですので神社と少々違いがあります。
正式に参拝する仕方
・総門を過ぎて左側に鳥居があります。
・その鳥居をくぐる際には軽く一礼します。
・次に参道を進みますが、参道は「七枚の石畳」からなり左右3枚が人の通路、中央の1枚は「神様の通り道」ですので左右3枚の石畳を進みます。
次に参拝をする前に身を清めるため、「漱水舎(初めの鳥居をくぐり抜けて右側)」で身を清めます。
作法になります。
以前は柄杓を使って両手、口とお清めをしましたが、コロナ禍で漱水舎には竹の筒から水が出ていますので、その水で両手と口をすすぎお清めとします。
以上で身は清められましたので参拝にまいります。
正式なお参りの仕方
2. 賽銭箱の上の方のひょうたんから駒の彫刻を見る。
3.合掌して「帰命頂礼(または南無)豊川吒枳尼真点天(キミョウチョウライトヨカワダキニシンテン)」と唱えて拝礼します。
4.上記の3を3回繰り返します。
5. 次に「尸羅婆陀尼黎吽娑婆可(オンシラバッタニリウンソワカ)」と21回(7回でも可)唱えます。
6.住所、氏名、願いを心の中で黙想・祈念します。
7.上記の3を3回繰り返して終了です。
お賽銭の上げ方は「正式なお参りの仕方」の1~7が終わったら、感謝とお礼としてお賽銭箱にそっとお賽銭を入れる(投げ入れてはいけません)。
家族で初詣に来てお参りした後にお賽銭を上げる時、母が「目先が利くように穴のあいた50円をあげるんだよ」と言って幼い時から50円をいつも渡してくれましたが、30歳すぎた頃になり50円は少ない気がして50円を2枚、時には3枚お賽銭箱に入れています。
お参りの仕方2.の「ひょうたんから駒(馬のこと)の彫刻をみる」これを見てからでないとご利益がないようです。
これは大変!なぜでしょうか?
それはひょうたんから駒(馬)が出る訳がないたとえで「有り得ないこと(奇跡)が起きますよ」のメッセージ。
奇跡が起きたらと願うことはしばしばあると思いますので、ここはしっかりとお賽銭箱の上の「ひょうたんと駒」の彫刻を見ないとモッタイナイ!ですよ・・・
次に5.のご真言「オンシラバッタニリンソワカ」こちらは苦しみを取り除き楽しみを与えてくれるご真言なので、嫌なことが起こった時にはこのご真言を唱えていると、心穏やかになり悪いことが消えていくようですよ。
豊川稲荷は御狐様を祀った神社ではなく、鎮守である女神様の豊川吒枳尼真天「悪い事を良い事に変える」が祀られています。
まとめ
豊川稲荷の愛知の鳥居のなぜは神仏習合思想によるものでしたが、お参りの仕方についてはいかがでしたでしょうか。
多くの方が参拝されている豊川稲荷は建物や千手観世音菩薩、吒枳尼真天、珍しいきつねの石像1000体の霊弧塚、本殿の上り龍、下り龍の彫刻は素晴らしく、全てにおいて感動されたのではないでしょうか。
今まで何度もお参りさせて頂いていますが、吒枳尼真天のお姿をしっかり拝見させて頂きましたのは今回が初めてですが、女神様らしい優しさとその反面に強い行動力と、そしてまた強い母性を感じる神様ですね。
吒枳尼真天に「悪い事を良い事に変えて」頂き、キツネも農耕だけでなく人々の生活全般に眷属(神の使い)としてお守りくださっていますから「豊川稲荷」には、これから先も足を運び生活全般のご利益を受けられるようにしたいと思います。
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